いっぽいっぽ日記

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日々シンプルに心地よく過ごすために、やってみたこと、思ったこと。

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介護で失うもののこと

急な介護代理を行うことになって、想像以上に失うものが多かったです。
介護したことは後悔していません。
ただ、良かれと思って引き受けた在宅介護で、結果的に我が家はダメージを受けてしまいました。
夫婦二人で臨んだのに、です。
これが一人でだったら…持たなかったと思います。
ポジティブな記事ではありませんが、リアルな体験として、失うもののことをまとめておきます。

・時間
在宅介護は想像以上に自分の時間が無くなります。
我が家は父母宅へ泊まり込む形での、お父さんの入院の世話・お母さんの認知症介護でした。
私の旦那さんに1週間休みを取ってもらって、お母さんには土日以外毎日デイケアへ行ってもらったにもかかわらず、全然時間の余裕がありませんでした。
私の通勤時間は2倍以上になりました。
家では、単純に掃除や洗濯・炊事の量が増えました。
地味に大きかったのが、「お母さんへの行動を促す時間」です。
お母さんは生活のほとんどのことがわからなくなっているので、起床・トイレ・食事・服薬・着替え・洗面・お風呂・就寝、こういったことを常にこちら側が意識して、時間になったら促すことが必要となってきます。
子供のいる家庭と似ていると思います。
ただ、子供と違って体は大きく、自分のことは自分でやれるという気持ちはあるため、無理やり連れていくとか、一緒にするとかいうことができないので、想像以上に見守る時間がかかりました。
夜も、食事をとらずに床に入ってしまって突然泣き出したり(たぶん空腹での血糖値の低下)、2時間おきに起きて家を歩き回ったり、朝じゃないのに普段着に着替えてしまって、それを説得してまたパジャマに着替えてもらって布団に入ってもらったり…そういうのに付き合ったりする時間で、精神も削られていきました。本人もわざとやってるわけじゃないし、何度も同じことになるので、改善も期待できません。
「名もなき家事」ならぬ「名もなき介護」の時間。これが慣れないので辛かった。
あと、入院中のお父さんのところにお母さんを毎日連れて行っていたので(なんとなく会いたがっているようだった)、その時間も準備前後含めて大きかったです。

・体力
上記「時間」がとられればとられるほど、体力もなくなっていきました。
旦那さんが、3日目くらいから体の調子を崩しました。
さっさと病院に行けばいいのでしょうけど、なんだか、本当に介護中って自分の時間がないんですよね。しかも自分の家ではないところで介護しているので、まず保険証を持ってきていない!取りに帰る暇もない。
介護者が体を壊しても、介護はいつもと変わらず行わなければならない。
お父さんのカゼが長引いたのも、当然だったというわけです。
旦那さんは、介護が終わって病院に行きましたが、2週間たった今でも具合が回復していません。
私は体は壊しませんでしたが、介護中に行った仕事について、普段ならありえないミスをしていました。
仕事に行くのが本当にきつかったです。

・精神力
体力同様、精神的にかなりつらくなりました。
自分の時間が取れないことで、特に旦那さんは自由にカフェなどに行けなくなったことで精神的にも落ちてしまいました。
(私がお母さんをみておくから出てきていいよ、といっても、二人で行きたいと言って、行きませんでした…子供か…)
ただでさえ、物置のようになっている部屋で1組の布団で2人寝ていたので、環境も悪かった。その上に、夜にお母さんが動き出すと、出て行ったりしないか心配でずっと気を張っていたり。睡眠不足になって、ますます精神的によくない状態になっていきました。
介護が終わってしばらくたっているけれど、旦那さんは体を壊したこともあり、仕事も長期で休んでいて、精神的に立ち直れないでいます…。
私は、寝転ぶと左耳だけ、列車が走っているような、ゴゴッゴゴッゴゴッゴゴッという耳鳴りがずっとするようになってしまいました。ネットで検索すると「ストレス」と出てくるので、しばらく様子を見ていましたが、起きている時も耳鳴りするようになってきたので、とりあえず耳鼻科に行きました。

・お金
泊まり込む際、旦那さんの実家に無い物は買う必要があります。
・料理をしないので調味料がない。
・洗面用具がない、私たちが使えるようなシャンプーやせっけんがない。
こういうこまごましたものをそろえなければいけませんでした。
他に、
・私の通勤費と、ちょうど2人ともカウンセリングに行く予定があったのでそのための交通費

それに、もしかしたら使わなくてもよかったかもしれない以下のお金
・お父さんの入院費(これはお父さんの出費ですが)
・入院しているお父さんの新しいパジャマなど
・旦那さんの病院代
・私の耳鼻科代
最後に、
・旦那さんが休んだことによる2週間分のパート代

在宅介護というと、施設に預けるよりお金がかからないと思っていました。
しかし、振り返ってみると、少なくない損失であることにびっくりして、悲しくなりました。
パートの旦那さんが休んで介護するということは、我が家の収入が減るということでした。そんな当たり前のことをすっかり失念していました…

もし、お父さんを休ませるために、入院の前に、一定期間お母さんに毎日デイケアに通ってもらっていたら…
もしくは、少しの間だけショートステイを利用できていたら…

お父さんが入院して、私たちが泊まり込み介護するより、はるかに安い金額と労力で、事なきを得ていたかもしれない。
そう思うと、なんだかやるせなくて泣きたくなります…

お父さんは、私たちに心配させまい、手間をかけさせまいとして、具合が悪くても頑張ってしまった。
わたしたちは、お父さんを休ませたい、お母さんを自分たちでなるべく自宅で過ごさせたい、介護にかかるお金をなるべく少なくしたいとして、できる限りのことをした。
みんなが、良かれと思って、頑張って、それなのに、色々なものを失ってしまった。
失ったものの大きさを思うと…もう、ほんとに…この頑張りは何のためだったんだ、という感情になってしまいます。


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