いっぽいっぽ日記

いっぽいっぽ日記

日々シンプルに心地よく過ごすために、やってみたこと、思ったこと。

【乳がん】初めてのPET/MRI

【告知から17日】

人生で初めて、PETとMRIを行うことになった。

PET-CTとは|国立国際医療研究センター病院

MRI検査 | 国立がん研究センター 中央病院

検査の予約をとった折、詳しい検査内容と注意事項が伝えられている。
検査中は大きな音がすることと、閉所であること。
金属NG(矯正器具をあらかじめ外す)
5:30以降絶食で、水かお茶のみOK。
検査室には電子機器等や貴重品が持ち込めないとのこと。

当日は白湯を水筒に入れて行った。
検査開始は9:30。

9時前に病院に到着し受付を済ませる。
エレベーターで地下の核医学受付に進む。
そこで同意書を提出。
アンケートを記入する。(金属の持ち物や体内に金属がないか。食事や生理、体温、今までに検査を受けたことがあるか等。持ち込みはかなり細かいものまでNG。診察券やクレカやsuicaなどの磁気カード、スマホ、イヤホンも。リストを書いて提出。受付の時点で電波はもう入っていない)
紙の診察簿のみ持ち込める状態。

待合室で呼ばれて移動、そこで靴を脱ぎ検査着に着替える。乳腺の撮影があるので上は検査着一枚、下は下着の上からズボンを履く。
着替えたら持ち物一式を持って移動&待機。体重と身長を測定しておく。

看護師さんが呼びに来て、血糖値測定(99だった)と注射針の取り付け。針はシリコン製らしい。私は今まで点滴すら受けたことがなかったので、「針を取り付けておく」ってだけで緊張していた。
これから検査室の中と外で注射するとのこと。

さらに移動し、薬剤の注入。体重に合わせて薬剤を調合しているらしい。機械からチューブを通して注入。痛みなし。
時間は1.2分ほど。
針とチューブはつけたままガーゼで手首に固定される。トイレ以外は極力安静にするようにとのこと。   トイレは検査前に必ず行かされるらしい。

待機室に移動。半個室になっていてここで薬剤が体に行き渡るのを待つ。
テレビとリクライニングソファとバスタオルがあって、まだ荷物は持ち込み可能。電波は入っていない。
この時点で受付から40分ほど経っている。
ここから1時間ほど待機、とのことだったが意外と早く、それからそれから40分ほどの10:20くらいに呼び出しがある。
トイレを済ませて荷物を全てロッカーに預ける。メガネも預けるので、視力が測定不能なほど悪い私は歩くのに苦労した。

その後検査室に入り、説明を受けて耳栓とヘッドホンをつけ、装置に体の固定を行う。ナースコールを渡される。
まず全身の位置確定。機械に入り、大きい音でカンカンカンカン!!ブィーンブィーン!!とやっていく。10分くらいだったと思う。ここが一番緊張したと思う。目の前は薄く灯りがついていて、それだけでも安心感がある。

位置が確定したら、足から頭にかけて改めて全身撮影。おそらく20分くらい。途中息を止める指示あり。目は閉じても良い。目の前は薄明るいのでなんか安心。

BGMとして、ピアノ音楽で、aikoHY宇多田ヒカルなどが流れる。当然検査の音がバカデカくてあまり聞こえもしないのだが、それでも合間に馴染みの音楽が聞こえているのはかなり気が紛れて助かった。年代で変えるのかな??

その後一度機械を出て、乳腺部分の撮影の準備。椅子に座って待つ。
準備ができたら検査台に膝立ちになって、胸をうつ伏せに固定具にあてて、そのまま足を伸ばして、腕を頭の方にあげる。
食塩水の注入がある。その後機械で10分くらい撮影?緊張のせいであまり覚えていない。
途中でアナウンスがあり、あと7分くらいで終了するとのこと。
1.5分ほど撮影後、造影剤注入。その後5分ほど撮影。造影剤は少しヒヤッとした程度。

技師さんが画像を確認後、問題ないとのことで、ようやく検査台から降りて、針を抜きガーゼで圧迫止血、2,30分で外して良いとのこと。
更衣室で着替えたらそのまま会計窓口まで行っておしまい。

終わった時間は11:15くらい。2時間ほどで検査が終了した。

初めてのことでめちゃくちゃ怖くて、前の日に友達に色々教えてもらったりした。酸素マシンみたいなものだよ!とか音の大きさとかも教えてくれて、それで当日は比較的落ち着いて受けられたと思う。友達に感謝。

前日に受けたエコーと今日のPET/ MRI、それとこの2日後に初診でお世話になった乳腺クリニックから届く詳しい検査結果を持って、いよいよ確定診断となる。

【乳がん】国立病院でのエコーと、高額医療費(限度額認定)の手続き

【告知から16日】

エコーとPET/MRI放射線量の関係で別日でないとできない、ということで、2日連続で通院することにした。
まずエコー検査を受ける。

診察が無いので再診受付後直接検査窓口へチェックインし、待つ。

呼ばれたエコー室では、まず上半身検査技に着替える。
診察台に寝て、エコー検査を受ける。

まずガンではない左側。
乳首あたりを念入りにピッピとやっていく。そのあたりに石灰化があるからかもしれない。 脇に移動しピッピ。

がんのある右側。
左上しこりあたりを念入りに、右側、脇、それと鎖骨もピッピとやっていく。脇を念入りにピッピされて、「転移があったのかもしれない」とすごく不安になった。

総合的にかなり念入りに検査してもらったと思う。その後は特に説明もなく、着替えて終了。

会計の前に高額医療費の限度額認定手続きのため専用の窓口へ。
私は限度額認定証を健康保険組合から取り寄せていたので、そちらで手続き。
私の通う病院では「認定証(保険証)」と「マイナンバーカード」で窓口が分かれており、明らかにマイナンバーカードの方が待機列が少なかった。
認定証を受理してもらい、手続きは終了。
(翌月はマイナンバーカードで手続きしてみた。暗証番号が必要。待機列も少なく、手続きも機械で読み取るだけなので早い。次回以降もマイナンバーで手続きすることにする。限度額認定証を持っていてもマイナンバーカードで手続きできる。限度額認定証は念の為期限までは持ったままにするが、期間が来たら返却が必要。その点でもマイナンバーカードはそういった授受の手続きが不要なので便利だと思う)

その後会計、この日は2時間半ほどかかった。
検査にはとにかく時間がかかる。有給休暇がどんどん減っていく。ここが使い所である。

【乳がん】治療中の歯列矯正について

私が乳がんの告知を受けて、一番ショックを受けた出来事は、歯列矯正を一旦中断しないといけないと分かった時だ。

私は2023年5月に矯正歯科と契約し、7月から念願の歯列矯正を始めていた。
私にとって一世一代の決断だったし、生きてきた中での一番の悩みを解決するためにやっとやっと踏み出せた最高に嬉しい出来事だったのだ。

本来であれば、このブログでは矯正の過程を綴ろうと思っていたのに。

あくまで私の場合であるが、がん治療において歯列矯正を続けて行くことは、リスクがあると判断したため、自分で中止の決断をした。

以下、中止を決断した時系列の記録。

まず告知を受けた際、乳腺外科クリニックの医師に矯正について質問。
こちらではわからないので、矯正担当の医師に確認してほしいとのこと。
矯正クリニックに電話で確認。その時医師には繋げてもらえず、受付担当より、こちらでもわからないのでがん治療の担当医に相談してくれとのこと。ここでちょっと途方に暮れる。

あらためて国立病院の初診の際に医師に確認。
やはり乳腺外科クリニックの医師同様、矯正担当医に確認してほしいとのこと。
「矯正クリニックからは、がん治療担当医に確認してくれと言われた」と食い下がったところ、「MRIで金属NGのため、矯正器具にどのような素材が使われているかは矯正担当医しかわからないと思う。念の為文書を矯正の担当医宛に出しておくのでそれを見せるように」とのこと。少し安心した。

私の矯正はオーソドックスなワイヤー矯正だったため、ネットで色々調べ、おそらくワイヤーを固定するために歯に貼り付けっぱなしの器具にMRIでNGの金属が含まれている可能性が高いと予想した。

初診時のMRI予約では、この矯正の件で予定がゴニョゴニョし出したので、初診の日に矯正歯科に電話し、「MRIの予定が入ったので、最短でどうにか相談に行かせてほしい」と頼み込む。
すると、2日後の1/7に来院してほしいとのこと。ありがたい。
「相談」とは言ったもののほぼ矯正中止だろうなと踏んでいたので、そのままがん担当医の元へ引き返し、7日には矯正器具に決着がつく旨報告。MRIを最短で予約してもらう。

この時が一番絶望していたと思う。
矯正歯科には高額の治療費を払込済みであり、すでに歯を4本抜いている。
まだ全体的な矯正には至っておらず、わずかに数本動いたばかり。
まだまだこれからという時に、突然の、終わり。
私の抜いた歯は。治療費は。期待は。未来への希望は。
全て絶たれてしまったと思った。辛かった。

1/7、がん担当医からの文書を持参し矯正歯科へ。
予想通り、矯正器具は一旦、固定装置含めて全て取り外さないといけないということだった。

しかし、「今回はことがことだけに」ということで、器具の取り外しと付け直しは、施術費のみでやってもらえることになった。
なので、矯正器具がつけられるようになったら、治療も継続してもらえるとのことだった。 本当に嬉しかった。
先生ありがとう!!
私はてっきり自己都合の治療中止なので、契約終了、再治療の際はまた新たな契約費用や器具代がかかると思っていたのだ。
だから、いつでもまた治療を再開してもらえると聞いて心底感謝した。
器具がつけられるようになったら、ぜひお願いしますと伝えて、その後、全てを取り外してもらった。

MRIは1/11予定、次回の矯正は1/27の予定だった。
なので、どうなるかわからないけど27日の予定は入れたままにしておくとのことだった。
一度キャンセルすると予約が取りづらくなるので、もし27日に治療再開できなそうなら連絡入れてほしいとのこと。

後日、がん担当医の診察の際に、今後のMRIの予定を確認。
被曝量の関係で、次のMRIは半年後になるとのことだった。
もし27日に矯正器具を取り付けても、半年後にはまた全部取り外すことになるということだ。
がん担当医からは、MRIできなければ他の検査方法もあると言ってもらえたが、そこは流石に歯科矯正<がん治療 なので、MRI優先で考える。
この時点ではまだ矯正をすぐ再開するか悩んでいた。

さらに後日、腫瘍内科を受診し、初めて抗がん剤治療について詳しく説明を聞いた際、
副作用で口内環境の悪化と免疫の低下があるので、矯正器具をつけていると口内炎や傷ができやすく、口の中を清潔に保つのが難しくなるのではとの助言があった。
ここでさらに悩んだが、やはり歯科矯正<がん治療 である。

矯正歯科の担当医に電話連絡し、半年後のMRIが終わったら再開したいので、一旦治療中止のお願いをした。

晴れて(?)、歯抜けがん患者のいっちょ上がりである。
とほほ。 がん治療がひと段落したら、絶対に歯列矯正も再開する。
時間がかかっても、長年コンプレックスだった歯並びをきれいにして、
食べ物をちゃんとすりつぶした味を体験する。
(私の歯並びでは、いっさい食べ物を噛めてないらしい…ただハサミで切ってるのを飲み込んでいる状態だそう)
いっぽいっぽ、進んでいこう。

【乳がん】国立病院へ転院 受診初日

【告知から11日】

告知から3日後に、乳腺外科クリニックへ紹介状を取りに行った。
そして告知から11日後の年明け2024年1月5日に、紹介先の国立病院の初診となった。

正確には、紹介状を取りに行くまでの3日のうちに、候補となる3つの病院から1つに絞り、すでにそこから最短で予約が取れる日に、WEB予約を済ませてしまっていた。
スピード勝負だと思ったからだ。
年末年始という事もあり、年はまたぐ覚悟だった。
だから余計に、迷っている時間はないと思った。
紹介状をもらう前に予約してしまったけど、それで不都合があるなら、予約をキャンセルすればいいやと思った。
しこりの発見からすでに1ヶ月が経とうとしているのだ。もうこれ以上待つのはごめんだ。

結果的にはそれでOKだった。クリニックの先生は予約が難しいので紹介状と一緒に予約方法を教えてくれようとしてたみたいだ(優しい)。「もう予約しちゃいました」と言ったら嬉しそうにしてくれたのを覚えている。

ーーー
病院を選ぶ基準について。
紹介してもらう際に「腕がいい」を第一条件としたためか、先生は3つとも国立病院を選んでくれた。
うちから2時間くらいかかりそうな病院A、うちから1時間半くらいのB、うちから40分くらいのC。
自宅でこの3つの病院のHP、および紹介先の先生の経歴や写真をじっくり見た。
顔を見ておくのは、なんとなくとても大事な気がしたからだ。
この頃、私たち夫婦はてっきりすぐに切除手術すると思っていたため、手術を最短でやってもらえそうな病院はどこか?を一番に考えて調査した。
A病院はHPに「約3ヶ月待ち」と書いてあり、絶望した。
B病院は不明だったので、藁にもすがる気持ちで総合受付に電話するも、そこで教えてもらった専用電話番号がなかなか繋がらず。
ここで、「きっと国立病院はどこもすぐに手術できないんだろうな」と思い、それ以上調べるのをやめた。
次の検討事項は距離。
Aはかなり遠く、心が折れそうだったのでこの時点で候補から外れる。
Bは遠いが、うちから乗り換えなしで行けて、駅からも近い。Cは距離的には一番近く、乗り換えは1回。
最後に、詳細は伏せるが、Bはがん専門・Cは総合病院(紹介先の先生はがん専門A勤務後Cに移動したので腕が劣るというわけでは一切ない)であったこと、Cはグローバルなイメージで、私は特にそれを必要としていないことから、Bに決めた。
ーーー

さて、前置きが長くなったが、1月5日。国立病院の初診。
11時からの予約だが、初診の人はその1時間以上前に来るようにとのことだった。
その日は夫も付き添ってくれた。早く現地付近へ行ってカフェでコーヒーでもしばいてからいざ向かおうということで、病院の最寄駅に着いたのが9時過ぎ。カフェでコーヒーとサンドイッチを食べ、10時ごろ初診受付へ向かった。

病院は、とてつもなくデカかった。
平日だというのに、そこには朝からものすごい数の人がいた。
全てがん患者だ。圧倒された。こんなにも、がんと戦っている人がいるのか….

初診専用の受付で番号札を取り受付票の記入。
その後待ち、呼ばれたら受付票や紹介状などを提出、待合ロビーで大量の書類記入、待機。
書類の内容は、今の気分・既往歴・家族の既往歴・サプリや薬について・生理や妊娠について、などの確認。

その後再度番号を呼ばれて書類提出、カルテの受け取り、次の窓口の案内。

次の窓口では、書類の詳しい確認と、データの研究への提供の可否の説明。検査の際の組織等の匿名提供の可否、提供する場合採血が1本増えること。
研究の中で、遺伝子に関することで何かあった場合のみ本人に連絡することができるが、その連絡を希望するかどうか(希望した)。
その後、クリニックから提供され提出していたCDの返却。
そしてまた次の窓口への案内…どんだけゲートがあるんや…

次の窓口では、「がん相談センター」の説明と、「自分会議」(多分厚労省の取組だったと思う)の説明。その後にやっと、乳腺外科外来の受付に案内される。

そこで受付機の説明と、血圧測定。晴れて乳腺外科外来の待合室で待機。 この時点で11時前。 確かにこれは受診の1時間前にくる必要があったなと。

そこから20分くらい経って、看護師さんから呼ばれる。なんと本日担当医師が体調不良のため代診となるとのこと。
それは大変、しょうがないです。ということで受諾し、先に諸々の検査を回ることになる旨説明される。

まず血液と尿検査。検体検査、血液型、輸血前検査を2回分するとのこと。多分8本くらい血を取られた。こんなにとるんかいとびっくりした。
尿検査は案内不足でちょっと手間取ったが無事提出。
その後レントゲン。肺機能の検査。検査室に入って、パイプを口に咥えて、限界まで吸ったり吐いたり。勢いよく吐いたり。普段一生懸命吐いたりしてないので結構きつかった。
その後心電図。

再び乳腺外科外来に戻ってきたのが12:20ごろだろうか。
それからひたすらに待ち、14時前にやっと診察室で医師と対面。長かった。

診察ではメモする暇がなかったので記憶がもうすでに曖昧だが、クリニックからの資料を見ながら、今後についての流れをひたすら聞いていたように思う。何しろ説明が多くとても覚えられなかった。治療方針と、これからする検査の説明、その日程決めを主に行った。
確定診断と治療まではまだまだ検査に次ぐ検査が必要なことは分かった。

その後、質疑応答。
私は歯の矯正をしているため、それを継続できるかどうか質問。
まずMRI検査で金属NGのため、矯正歯科にて影響があるか確認するようにとのこと。矯正器具の取り外しの要不要が分かり次第、MRI検査を予約することになる(なるべく早くしたほうがよさそうだが予約も取りづらく、内心焦る)。
その後触診とエコー。脇について何か言いたそうにされたのが怖かった…

診察が終わり会計へと進む。すっごい待ちの人数である。

待っている間に矯正歯科の先生に電話。 最短で診察をお願いする(多分器具は外すことになると予想し、もうMRIの予定が入っていることを伝える)。2日後の1月7日に急遽診ていただけることになった。

そうなれば話を進められると、乳腺外科外来にとって返し、受付に相談。
待っていると、看護師さんから呼ばれ裏ルート?的なところを通って医療事務らしき女性の元へ案内される。 事情は先生に伝えられ、今からMRI予約OKとのことで、事務の方に最短で予定を入れてもらう。
テキパキしていて急な以来にも関わらず手際よく分かりやすく進めてもらえてありがたかった。
その後、PET/MRIの説明を受けるよう指示され、急遽説明ブースへ移動。PET/MRIについて詳しく説明を受ける。
閉所恐怖症かと聞かれたが、MRIが初めてなのでどの程度の閉所かわからないし、そもそも自分が閉所恐怖症だと気づく機会もなく過ごしたため、正直わからない…まあでも多分大丈夫っしょってことにする。

ということで改めて会計。会計もすごく混んでいた。 全て終わったのは16時台だった気がする。
私もへとへとだが、付き合ってくれた夫もへとへとだった。ということで怒涛の初診日、終わり。 無事、がん治療へと足を踏み入れた。

【乳がん】生検の結果と、乳がん告知

【告知当日】

告知予定前日の木曜日、仕事中にクリニックから電話。
検査結果が予定より遅れて、週明け月曜日になるとこのことだった。
仕事に融通がきく日にちだったため月曜日に来院することにした。

月曜日は、普段在宅勤務をしている夫はちょうど出勤の予定があり、さして深く考えることもなく、結果は一人で聞きにいくことにした。
心配性の夫は、何かあったら飛んで行くから、いつでも連絡するように、と、しきりに念押ししていた。
そう、私は本当に、まだまだ おおごとにならないだろうという謎の自信を持っていたのである。

9:30受診。
私より後に呼ばれた年配の夫婦。
私より先に診察室に入って行き、時をおかずして出てくる。
奥さんも旦那さんも安心したような顔つきをしているように見えた。

念のために、スマホの録音機能をオンにする。
間が空いて、診察室に呼ばれる。
先生の向かいに座ると、目の前に診断結果の紙を置かれ、すぐに結果が伝えられる。

「まず、左胸の小さいしこりですが、異常はありませんでした。」.

「それで、右胸の大きい方のしこりですが…
残念ながら、乳がんという結果でした。」

がんというけっかでした

ああ

そっかあ、がん、なのかあ

それは、残念。悲しいなあ。

そう、思った。
少し?そう。少し、がっかりした。少し、悲しかった。

その後、診断結果の紙や、乳がんのパンフレットなどを見ながら、
乳がんについての現状や今後の説明を聞いていく。
(以下 録音を聴きながらの備忘録。この会話はほとんど覚えてられなかったので、録音しておいてよかった。聴き返しても、私、すごい冷静だった)

・前回の受診から特に変わったところはないか
乳がんは、がんの中で一番かかる人数が多いこと
・一方で治療しやすいこと、他の胃がんや大腸がんと比べても圧倒的に治りやすいこと
・特にこの30年で治療法が最も進歩したこと
・最初は乳管の細胞が遺伝子変化することで癌が起こること
・それからしこりが起こることで浸潤がんとなること(私もコレ)
・ステージの説明(0〜Ⅳ期、0とⅠを早期がん、しこりの大きさと転移で判断をする)
・しこりは2cmが一つの区切りとなっていて私はサイズが2.6cmなのでⅡaかbで、真ん中辺りのステージかと今の所判断がなされる
・詳しいことはまた治療する施設で検査されること
・治療の具体的な流れ(標準治療の説明、局所と全身のコントロール、手術と薬、手術入院について、部分切除の場合は放射線
・どのような薬が効くかは、生検結果でわかる
・大きく分けて ホルモン剤の薬が向くタイプ、抗がん剤が向いているタイプ、両方効果があるタイプがあるが、これは今調べていて結果が年明けになる
・それをもって治療施設で方針を決めていく
・こちらでは治療できないので施設を紹介する形となる
・自分で意思決定しなければいけない場面はほとんどなく、どの先生に診てもらうか以外は流れに従う形となる
・地方だと専門医が大体一人しかいないので、その先生に行ってください、となるが、東京の場合は専門医がたくさんいるので自分で選ぶことも可能
・具体的なイメージや先生はあるか?→私「ない。紹介可能か?」→可能
・何を優先するかで紹介するところをピックアップする。(近さ、時間の融通、家族の意向、ステージ、施設、先生の種類、美容にも気を配ってくれる、他に余病がある など)
・私「やはり上手い先生がいい。距離は気にならない。仕事も融通がきくので、しっかり治していただける病院がいい」
・この後小一時間もらって、少しでも安心できるように、腹部と脇のリンパ腺エコー、腫瘍マーカーの上昇がないかの血液検査をして確認し、病院の候補をあげようと思う
・今日安心して帰れるようにする
・パンフレットに目を通しておいてほしい
・現状の生活で気になることはあるか?→私「今後の過ごし方について」→タバコ吸わなければ通常通り過ごしていてO K
・私「乳がんになる原因は何かあったのか?生活習慣とか?」→ほとんどない
・私「予防しようがなかったと?」→偶然の要素が強い
・私「手術、薬物治療して、転移とかよく聞くんですが、そういったことも起こるのか?」→3年10年と言って、3年何もなければ、そのまま何もないことが多く、10年何もなければ、治っていることが多いので、年1で検査しながら進めていく感じ
・将来的なリスクを減らすために、術前術後で必要があれば薬を含めた治療を行う
・私「服薬しながら仕事は可能か?」→仕事を辞める人はいない。昔と違って副作用がほとんどない。髪の毛は抜けるけど一過性のもの。食事ができなくなるとかはない
・私「手術は、乳房全部がなくなるということ?」→部分切除の可能性が高いかと見ているが、MRIでどこまで取れば安全かという判断ができるので、その結果次第。温存するケースは多い
・術前に薬を入れることで小さくして、より一層小さい手術にすることもできる

以上、説明を聞き終わり、腹部エコー、脇のリンパ節エコー、血液検査を行う。
どの結果も現時点では問題ないようだった。

私はがんになるなんて思っていなかったので、説明を聞いてもすぐには飲み込めない。
一通り聞いていったが、まあ、その時はほとんど理解していなかったと思う。

乳がんにもいろいろな種類があることを、この時初めて知った。

10:15ごろ、説明を聞き終わり、夫にラインしている。
「右ががんだったよー」
我ながら実にあっさりした報告である。

夫からすぐに「今から病院に行く」と返信。
飲み物を買ってきてもらうことにする。
正直、私のことより、夫のことの方が心配だった。
夫からは、実母にも連絡するようにとのこと。

病院にも夫が来る旨を伝えて、最後に一緒に先生に面談してもらえるようお願いする。
検査を受けて結果を待っている間に夫が到着。
再度診察室に入り、夫と二人で再度説明を受け、候補の病院を3つほど教えていただく。
どこに決めるかは急がなくて良いとのこと。
紹介状や資料を渡す必要があるので、28日に取りに来てほしいとのこと。
その日に来院予約をとって、本日は終了。

今日は結果を聞くだけだからと仕事を午前半休にしていたのだけど、告知、からの検査などで心の余裕も時間もなくなり、結局1日休みをもらった。

遅めのランチを最寄駅のファミレスで夫と食べた。

12月25日。
とんだクリスマスプレゼントをもらったものだ、と思った。

【乳がん】初めての針生検

【告知まで-17日】

2023/12/8。前回受診した乳腺外科クリニックでの針生検。
初めてなので、「胸に針を刺す」って言葉だけで手汗がすごい。

クリニックの資料によると、生検には「①細胞診」「②針生検(コアニードル生検)」「③針生検(吸引式組織生検;バコラ)」「④開創生検」という種類があり、後に行くに従って取る組織の量が増える、が、現在はほぼ②を実施しているとのこと。

私も②の方法でとってもらう。

前回のエコーとマンモ触診により両胸の針生検。
左は乳頭あたりに9mmくらいのしこりがあるそうで、これは触ってもわからなくて受診でみつかったやつ。
右は上左寄りにさわってハッキリわかるグリグリとしたしこり。
この2つを今回生検する。

朝イチと昼休みが生検やってる時間で、昼休みは午前中の診察が長引いたら検査開始時間が遅れる可能性があるということだったので朝を選択した。

当日開院前に病院に着いたら、ドア前に椅子が置いてあったので、順番待ちプレートみたいなのを取って椅子に座って待つ。
開院後、生検と伝えて中で待つ。

今日も朝から人がいっぱい。乳がん検診もやってるからかな。

診察室に直接呼ばれて着替えは無し、診察室で上半身だけ全部脱いで診察台に仰向け、検査着を胸にかけて待つ。
着替えている間に、麻酔やアルコールでアレルギーあるかの確認と今日の検査の詳しい内容を看護師さんから説明。

生検前にあらためてエコーで確認。診察台の真上にモニターつけてあって、自分でもエコーを見ることができる。
確認後はアルコールで消毒後、顔の前と胸に布が垂らされる。器具とか色々置かれる。
今何をやっているか、看護師さんと先生が逐一話してくれるのがありがたい。
先生の口調が優しい….

いよいよ麻酔。結果的にこの麻酔が一番痛かった。
と言ってもインフルの注射程度かそれ以下の痛み。両胸に一回ずつ。その後エコーで確認しながら針生検の針を刺してたのかな?怖すぎて記憶があいまいw
その後、本番の生検。なんと5回…
予約表に5個のアルファベットが書いてあったのはそれかぁ。

左の小さいしこりに3回、右の大きいしこりに2回、別方向から針を刺す。小さい方が多いって…採るのが大変なのかな。
針が入ってくのもエコーに映ってるのでガン見w. しこりに針が到達したら、少し押されたあと、バチーンと衝撃が来る。ピアッサーみたい。麻酔効いてるので痛くない。

痛くないか確認されながらバチーンバチーンやっていく。
全部問題なく完了し、両胸にガーゼを貼られて圧迫されてる間にこの後の過ごし方と注意点を詳しく説明される。今日の入浴はガーゼを濡らしたらダメで、洗髪とへそより下の洗浄はOK。運転NG。
4時間後くらいに麻酔が切れてくるとのこと。

痛いの我慢できなかったら市販の鎮痛薬飲んでOK。翌日はガーゼを外して日常生活OK。傷口が良くなるのは2週間以上かかるらしい。
その他詳しく色々教えてもらって、最後に結果を聞く日の予約して、終わりー。 結果は2週間後とのこと、検査機関の都合で2週間以上かかることもあるのでその場合は延期の連絡をしてもらえるとの事、延びるのは検査結果が悪いからじゃないと念押しされ退室。

その後は在宅勤務を通常通り行なった。

麻酔から4時間半くらい、胸の一部がチクチクしてきた。多分針刺したとこ?. 胸の生検は心臓が近いため、真上からではなくしこりの横から針を入れるそうで、しこりの位置と針の傷の位置は、ずれているそう(ガーゼ貼ってるから見えない).

翌日 ガーゼ外して傷口確認したら、昨日チクチクしてたとこと位置全然違った。 チクチクしてたのはテープだったみたい。
下着の圧迫部に被ってた傷口が内出血。
あとはそんなに気にならない。

初めての針生検はこんな感じで終了。本当に怖かったけど、痛みはほぼなかった。医療の進歩に感謝!

【乳がん】初めての乳腺外科受診

【告知まで−21日】

しこり発見から最短で取れた予約日は2023/12/4、月曜日。
14時ごろの受付だったが、平日だけど患者さん多い、ほとんど年上か同年代女性。  

初診時の問診票は予約時に前もって記入していた。  

名前を呼ばれて先に看護師さんの詳しい問診と今日の流れの説明。技師や医師の性別も教えてくれる。
とりま健康診断は異常なかったことを伝える。

今日はマンモとエコー、最後に触診。
マンモは断ることもできるみたい。

看護師さんの問診が終わったら上半身のみ下着も脱いで検査技に着替える。
試着室のような個室、胸と脇にはウエットシート使用。
服と荷物は持ち歩くため、バッグに入らない人用に使い捨ての袋あり。心遣い◎。

着替えて待つこと10分くらい、まずマンモ。
患部だけかと思いきや、両胸マンモ。
健康診断は左右からの圧迫で一回だけど、今日は上下と左右を両胸で、合計4回。
慣れてるけど、4回は大変w

続いてエコー。そっけないベテランぽい女性技師。両胸。しこりの位置は入念にエコーしたっぽい。
しこりは右胸。
エコー前、問診時 健康診断ではいつも左胸に経過観察の異常があることを伝えてたら、左の異常の位置を聞かれたけど、位置不明。
15分くらいはみてたと思う。

一応3年分の検診結果は写真撮ってきてたけど、見せる機会はなし。

院長先生の触診と再エコーで終了。とても話しやすい男性医師だった。

左にも小さいしこりがあったから、後日 両方とも針生検することになった。8日の朝、正規の診療時間前に、実施してくれるとのこと。看護師さんが詳しく注意事項など説明してくれた。
針刺すとかめっちゃ怖いと思った。
結果は針生検の2週間後。
年内にハッキリさせたいね〜と思いつつ帰宅。
この時点で自分のがんを微塵も疑ってない。お気楽メンタル…. 「まさか私が」よく聞く言葉だけど、私もしっかりその一員だった。