いっぽいっぽ日記

いっぽいっぽ日記

日々シンプルに心地よく過ごすために、やってみたこと、思ったこと。

旦那さんの就職が決まりました。私たちは、あきらめるのをやめた。

私の旦那さんは長年うつ病を患っていまして、その間に、専門学校に入学したり、糖尿病になったり、山あり谷ありです。
実はこのたび、念願かなって、やりたい職種での就職が決まりました。
アラフィフの新人ライフ、スタートです。
今回は、その時の気持ちとか出来事とか、今私が感じていることを書き残しておこうと思います。
なお、身バレ防止のためあいまいな表現を使っています。

就職が決まるまで

うつ病中に「本当にやりたいこと」が見えてきた旦那さんは、専門学校に入学。
その後資格学校とパートを掛け持ちして、資格取得。
なかなか仕事が決まらないなか、ようやく決まった前回の就職(未経験・希望職種の正社員)により、再度うつが重症化し、結局退職。
退職寸前は本当にひどくて、原因不明の胃腸炎で数日飲まず食わずに下しまくり(ウイルスは検知されなかった)、原因不明の粉瘤(背中に大きなできものができて腫れるが、膿が全くでなくて医者が困惑していた)、希死念慮
その後休養中に糖尿病を発症。
糖質制限により糖尿病の劇的な改善・メンタルの劇的な改善・過敏性腸症候群の解消。
その後、体を一番に考えて障がい者求人へシフトしようとするも、市の担当者から「就職あっせんしてほしいならここへ行け」と言われて就労移行支援事業所へ訓練に。(ここがどう考えても理不尽。詳細は割愛)
事業所へ通うも、個人情報保護の問題とか、職員の対応とか、利用者さんとのこととかいろいろあって、契約解消。
福祉の闇を知る。
その後、通常の職業訓練へ通い、生活のリズムを整える。
訓練を終了し、就職活動開始。
長期戦を覚悟していたところ、最初に受けた会社(パート希望)で、あっさり内定。

ざっくり書くとこのような経緯をたどりました。
この間に約10年経過しています。

気持ちの流れ

基本的にいつでも夫婦で話し合って、方針を決めてきました。
それでも、前回の仕事を退職してしばらくまでは、たびたび「俺のことを考えてくれてない」と、訴えられることがありました。
ある日とうとう「私だってどうしたらいいかわかんない!!」と私も泣いてしまったことがありました。
そのころ、私の精神的疲労もピークだったんだと思います。
ただその言動で、余計に旦那さんを孤独にさせてしまいました。
本当にひどいことを言ってしまいました。
それまで、私はわたしなりに旦那さんに寄り添っているという自負があったのですが、それが全くの思い上がりでした。寄り添っているだけでは駄目だったんです。
それから、自分の性格に向き合ったり、病院に行ってみたり、カウンセリングを受けたりしています。
旦那さんも、今思えば、うつと糖尿病が絡み合って、体も心もボロボロだったんだとわかります。
糖尿病になったことで、それはとてもショックなことだけど、その治療で精神的な不安定さも見違えるようによくなりました。
私は、もう旦那さんに悲しいつらい思いをさせたくない、無理をさせたくないと思いました。
旦那さんとたくさん話したり、旦那さんが色々なところに行って色々とつらい思いをして、その経験や感じたことを全て共有し、旦那さんが今後どのように生きて行けば心地よくなることができるか、確信のようなものが徐々に出てきました。

まず、旦那さんは、組織には合わないと思いました。
責任感が強くまじめで、予定調和とかうやむやとかを一切受け付けない。
そして、お客さんや同僚から絶対的に好かれる魅力のある人です。
ので、絶対に個人で事業をやった方が向いていると思いました。
これは前々から感じていたので、うつになったときに資格の取れる専門学校に入学するのに賛成しました。
ただ、旦那さんがやりたいことで独立するためには実務経験を積まないといけません。なので、将来独立するための最低限の実務を経験できる会社であること。

そして、病気を持っているので、絶対にスロースタート・短時間勤務であるパートがいいと思いました。
正社員になると、拘束時間が長いし残業当たり前の業種のため、うつの再発率は上がると思います。また、前回「自分は何もできなくてせっかく雇ってもらったのに申し訳ない」という極端な自己肯定感の低さが旦那さんを追い詰めたため、自分をそこまで追い詰めない、責任を肩書で感じない環境にするために「パート」である必要がありました。

最後に、絶対に希望職種。旦那さんは、人生とか仕事に生きがいややりがいを感じないと精神を保てないタイプです。「お金のため」には絶対働けない人。

「短時間勤務で実務経験もつめる、希望職種のパート」という、もうめっちゃハードルの高い目標設定をしたわけです。(正社員ならまあまあある。)
だから、そもそも希望する条件に合う求人なんてめったにない。
でも、そこで絶対に妥協しない。
お金のことは考えない。
とにかく、希望をすべて満たす求人が出るまで待つ覚悟でした。

それからしばらくたって、偶然希望条件を満たす求人が出ました。
旦那さんと相談して、受けるだけ受けてみよう、という話になり、応募しました。
旦那さんは転職回数もとても多く、なおかつ無職期間も多いので、書類で落とされる可能性が大いにありましたが、なんと書類を通過し面接を受けることになりました。
私は、面接さえ行けば希望があると思っていました。
今、旦那さんは、自分の自己肯定感の低さに気づき、向き合おうとしています。
もう面接で自分を卑下したり、「ここしかない」と追い込んだりしないし、とにかく旦那さんの性格や雰囲気はとてもいい(ナチュラルにのろけてすみません)ので、自然な感じで面接できれば絶対に気に入られると思ったからです。
そして、旦那さん側も、面接で違和感を覚えたら、たとえ採用されても入社を見送ろう、とも話していました。
せっかく受かったのだから、と、無理して働かないこと。
しかし、実際に面接した感じ、旦那さん側も好印象を持ったようでした。

年齢的にも経歴でも、就職はとても厳しいだろう、と二人ともそんな気持ちでいましたし、落ちて当然、という気持ちで臨んでいたところ、あっさり、面接の次の日に採用が決定しました!!

面接の前日~採用決定後数日、私はすこぶる体調が悪くなりました。
気構えていないふりを気取っていても、実は本人より緊張しまくっていたんだと思います。
今までこんなことなかったので、自分でもびっくりしました。
こんなにあっさりと決まってしまって、驚きと不安でいっぱいになったんだと思います。
面接前は、旦那さん、面接無事に終わっただろうか、嫌なこと言われなかっただろうか。
結果待ちの時は、旦那さん、就活は数をこなすこと、とはいえ、不採用になることで落ち込むのだろうな。
いざ就職が決まると、旦那さん、また体調崩さないだろうか。嫌なことがあったらどうしよう。無理させるのではないか。
こんなことを目まぐるしく考えていました。

結局、決定後旦那さん本人も、うれしみ、というよりはやっぱり不安になってしまったみたいだけど、私が心配していたような落ち込みも気負いもなく、ある程度自分の感情を自己解決しているみたいでした。
今までの就活とは全然違うと感じました。

まずこんなにあっさり決まることがびっくりだし、旦那さんが落ち着いていることもびっくりだし、何より、「ここしかない」と追い込むことをしなくなったのが本当によかったです。
何か大きな流れに乗ったような、わたしたちだけではない何かの流れを感じないわけにはいきませんでした。
なるべくしてこのようになってるのかも。最近ではそう思うようになりました。

就職が終わりではないから

旦那さんは今のところ不調になることもなく仕事を続けています!
不思議なもので、旦那さんには将来一人で仕事ができるようになってほしい、そのために究極に回り道をしよう!と思ってスタートした就活でしたが、ふたを開けてみれば、ある程度自分の好きな時間に仕事ができる体制、在宅勤務可、将来独立可、パートでありながら一通りの業務経験できる、と、この上ない「近道」になりそうな業務内容でした。
一つの会社でこんなにフレキシブルに働き方を変えられる会社なんてそうそうないですから。
自分で計画して、自分のやり方で好きなようにやりたい旦那さんにはぴったりです。
短時間パートなので相変わらずつつましい生活にはなりますが、それは今の時点では重要ではありません。むしろ私がもっと稼ごう、そんな気持ちでいます。

それに何よりうれしかったのは、旦那さんが、一緒に働く会社の人を「本当にいい人。好きやね」と言っていること。
会社で働くうえで、人間的にも好きな人と働くのが最も重要であるものの、それが実現するのは運・縁しだいだと思うので、これは本当によかったと思います。

まあ、働いているといろいろ、疑問や不満も出てきていますが、今までだったら「せっかく雇ってもらったから我慢」となって結局耐えられなくなっていたので、今回は、こちらの要求も徐々にきちんと伝えていくと決めているそうです。
それで意見が合わないなら、それまでということで。

就職が終わりではないから。

わたしたちは、あきらめることをやめました。

そしたら、希望に合った仕事に就くことができました。
今回は、就職の、その先を考えています。
だから、仕事に対する考え方も今までとは違っているし、この就職で終わるわけではありません。
夢がかなうのは、もっとずっと先かもしれません。
心や体の不調がやってきて、後戻りするかもしれません。
それでも、今のこの感じ、悪くないです。手ごたえがあります。
旦那さん、生き生きしています。

旦那さんには「そんな~」と言われるかもしれませんが、最後の夢がかなうとか、かなわないとか、私にとっては重要ではないんです。(でも、旦那さんは決めたら必ずやり通すのでいつか叶います。)
旦那さんがやりたいことで日々生き生きとしていることがうれしいです。
そんな旦那さんを見ていて、私もここ数年感じたことのないような私自身の心のエネルギーを感じています。
悪くないです。

最後に。
今は亡き、旦那さんの前職の社長。
あなたが、うちの旦那さんを「始めるのに年齢は関係ないよ。」と、未経験でも雇ってくれたおかげで、「経験者」という肩書がつき、また同じ仕事に復帰できましたよ。
あなたの存在を感じない日はない、と、旦那さん、言ってますよ。
どうか、どうか旦那さんを見守っていてくださいね。




そういえば、旦那さんの採用の決め手が。
「おしゃれそう」「美容関係の免許持ってるから」でした(笑)
え、そこ業務に全く関係ないです。
そんなもんです。


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